第1章
第一話 分割の先へ
真衣がスマートフォンショップを訪れたのは、友人たちが次々と新しい機種に変えていく中での決断だった。ディスプレイに映る最新のiPhoneは、確かに魅力的だ。性能も広告も洗練されている。しかし価格を見た瞬間、いつもの躊躇が生まれる。
「あ、これ後払いできますよ」
店員の言葉に、真衣は少し驚いた。後払い自体は知っていたが、こうも簡単に提案されるとは。スマートフォンのような高額商品にも対応しているのか。手続きはシンプルで、アプリで数分で完結した。
帰宅後、新しいiPhoneを手にしながら、真衣は考える。これまでの世代は、お金を貯めてから買うのが当たり前だったのだろう。でも今は違う。欲しいものは先に手に入れて、後から支払う。それが普通になりつつある。
友人グループのLINEでは、誰かが新機種を買ったという報告が絶えない。皆、同じような方法を使っているのかもしれない。便利さの先に、何か見えないものがあるのか。真衣はそう感じながら、スクリーンの明るさに目を細めた。
続きはまもなく
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